福音書記者マタイの正体
その執筆意図と自己理解

従来、マタイ福音書は、マルコ福音書を「イエス語録」によって補完した、増補改訂版と位置づけられてきた。その執筆目的として、マタイ自らが属する共同体の信仰的ニーズに応えるため、「すべての民」(28章)への宣教を促進するためなどが想定されてきた。これらの通説を鋭く問い直し、新しい視点からマタイ福音書の執筆意図に迫る。
【目次】
序論
第1章 研究史
第2章 マタイとマルコはどのように異なるか─マタイによる編の特徴について
第3章 マタイの律法理解について
第4章 マタイの宣教論─ἔθνος(エスノス)理解に寄せて
第5章 マタイによる諸民族宣教─救済史的転換モデルを乗り越えて
第6章 マタイの切迫した危機感について─ἀνομία(アノミア)理解に寄せて
第7章 マタイの執筆意図について
結論
第1章 研究史
第2章 マタイとマルコはどのように異なるか─マタイによる編の特徴について
第3章 マタイの律法理解について
第4章 マタイの宣教論─ἔθνος理解に寄せて
第5章 マタイによる諸民族宣教─救済史的転換モデルを乗り越えて
第6章 マタイの切迫した危機感について─ἀνομία理解に寄せて
第7章 マタイの執筆意図について
結論