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三浦綾子生誕100年を記念して新刊『愛は忍ぶ 三浦綾子物語』を刊行!
2022.04.01
三浦綾子366のことば

きっと、大丈夫―あとがきにかえて(監者・森下辰衛)
本物の言葉はいつも、いのちの事件として人の心に入ってくるものです。爽やかな風のように、あるいは温かな塊として、しかし時には鋭い痛みを与え、あるいは胸にざらつくものとして。そして人を養い、時に変貌させ、実を実らせます。
小説家は小説を通して語るのが仕事です。でも読んでしばらくすると物語は忘れられます。それで綾子さんは思いました。一つの言葉だけでも心に残ってくれて読者を慰め励まし支えてくれたら……、と。そんな思いもあって、彼女は真理を示す短い言葉(名言)を作中にたくさん入れる作家でした。
言葉を発するとき、綾子さんは心の中でまず点検したそうです。その言葉は真実であるか? 本当に必要なものか? そしてその人への愛から出ているものか?
これらの条件を課したのは、言葉は人を生かすものでなければならないとの思いからでした。そうやってひとつひとつ生まれたのがこの本の言葉です。
あなたは、どんな時にこの本を開くでしょうか? 夜、ひとりになった時間、それとも朝目覚めた時、昼休みや通勤時、あるいは自分にがっかりし、落ち込んだ時でしょうか。でもきっと大丈夫、綾子さんの言葉はあなたを生かすための言葉です。
この本を読んで心に触れる言葉に出会った方は、ぜひその言葉がとられている作品を読んでみてください。あなたをもっと豊かに生かしてくれる道が、そこで見つかることでしょう。