遠藤周作探究 Ⅲ 遠藤周作の文学とキリスト教

【シリーズ好評発売中】
『Ⅰ 遠藤周作 その人生と『沈黙』の真実』
『 Ⅱ 遠藤周作『深い河』を読む─マザー・テレサ、宮沢賢治と響きあう世界』
【著者紹介】山根道公(やまね・みちひろ)
1960年、岡山県に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業、立教大学大学院修了。文学博士。ノートルダム清心女子大学キリスト教文化研究所教授。遠藤周作学会代表。『遠藤周作文学全集』全15巻解題及び年譜、『井上洋治著作選集』全11巻の編者及び解題を担当。著書『遠藤周作と井上洋治─日本に根づくキリスト教を求めた同志』ほか。1986年より井上洋治神父とともに「風の家」運動を行い、現在もその機関誌「風(プネウマ)」を発行する風編集室(https://www.kazehensyuusitu.jp)代表。
第1部 遠藤文学とキリスト教
第1章 遠藤周作の文学とキリスト教をつなぐもの──聖なる世界と最もイヤな自分
第2章 遠藤周作における聖書と文学──魂の問題
第3章 遠藤周作の人生と文学におけるイエス像──ケアする永遠の同伴者
第4章 遠藤周作における文学と異文化体験
第2部 キリスト教の受容と発信
第5章 遠藤周作における吉満義彦体験
第6章 遠藤周作におけるカトリシズムの受容と発信──吉満義彦と井上洋治の影響に触れて
第7章 日本人の心に福音の喜びを届ける──遠藤周作と井上洋治の試み
第8章 遠藤周作と井上洋治 二十一世紀への遺言
第9章 芥川龍之介・遠藤周作、そして長崎──世界文学におけるキリシタン文学
第3部 後期作品におけるキリスト教的テーマの深化
第10章 『沈黙』における歴史的素材の再構成
第11章 『沈黙』におけるイデオロギーと魂の問題
第12章 『イエスの生涯』におけるイエスとユダ──武田泰淳の影響に触れて
第13章 「影に対して」 秘められた人生の真実
第14章 『侍』と東北キリシタン──殉教・聖徒の交わり・人生の次元
第15章 『侍』と『スキャンダル』の間──その変容を明かす日記
第16章 『スキャンダル』の原題「老いの祈り」の意味するもの
あとがき